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1587<道満丸景虎と小姓の戯言>(天正戦国小姓の令和見聞録)HB

人類の歴史を戦国の小姓の視点で深く追究していきます。

Behind the story 2020tokyo-19-2

■「初めて読まれる方へ」■
・・・・・・小学生時代からの幼なじみである船橋君とは、偶然にも中堅の広告代理店の同期入社となる。その15年後、船橋君の長女みどり君は名門のプロテスタント中高一貫校の学生になり、彼女は深田恭子似の絶世の美女に育っていた。僕は美大で油彩を学び、船橋君は東京六大学商学部で学んだ。みどり君と僕はピュアな慕情関係となってしまった。僕の娘千鶴もみどり君の学校で一緒だが仲は余り良くない。それから数年後、2013年に2020夏季五輪の開催が東京に決定。すでに都庁に就職していたみどり君は五輪準備委員会のメンバーとなった。だが、東京に決定したとは言え、問題が次から次と津波のように押し寄せる。2020東京五輪は本当に大丈夫なのだろうかと、この目で追い続けるのは、時代の証言者としての責務でもある。開催までの出来事とフィクションでのエンターテインメント性を織り交ぜながら話を進めていきます。


★目次・進捗状況★
「はい、こちら2020東京五輪」(Behind the Story 2020tokyo)
<2015年~2020、7月の開催日まで継続予定>
■[2015]第一章から第三章
■[2016」第四章から第七章
■[2017」第八章から第十章
■[2018」第十一章から第十三章
■[2019」第十四章から第十八章
■[2020」第十九章から第二十章

<登場人物>

・僕:中山正輝
・僕の妻:恵理子(野猿系)
・僕の長女:千鶴(野猿系)
・同僚:船橋真吾(イケメン系:代表権のないくろくま広告社社長)
船橋くんの妻:美智子夫人(ハイソ系:くろくま広告社会長<実質的な経営者>)
船橋くんの娘:絶世の美女:みどり君
・銀座マネキン嬢(昼は銀座通りのマネキン嬢、夜は銀座のサロン嬢:ユキ、ナオミ、サトミ、ミキ他。全員国立大出身のインテリ)
安土城天守閣での時空を超えた歴史上の人物の面々。
美大の後輩:安藤(アートディレクター、ソラミミスト今東光似の毒舌家)
・くろくま広告社元会長:広瀬弘文(美智子夫人の父)
・銀座の若旦那衆他
霞ヶ関官僚、国会議員他
・その他随増殖・・

 


「はい、こちら2020東京五輪」(Behind the Story 2020tokyo)


第十九章 「盛り上がらない2020東京五輪

 


<第十九章:その一>

 

 とうとう2020年を迎えたが、軽々しく新年明けましておめでとうとは言いづらい。年明け早々地球文明には重い難題が降りかかっている。場合によっては2020東京五輪の開催中止という噂もネットでは広まっている。トランプ大統領がイランの革命防衛隊の司令官(イランの次期大統候補とも言われていた)を公然と殺害し、イランの国家的反発と報復攻撃が始まったのだ。まさしく第三次世界大戦勃発という異様な空気が地球上を徘徊している。ここまで来たら我々も死を覚悟しなければならないほどの戦慄の行為でもある。せっかくオバマ前大統領が交渉で核のない世界を構築させようとしたイランとの協定を破棄したトランプ氏には、どのような考えがあってのものなのかはわからないが、大統領選を有利に運ぼうとする意図は見え見えだ。思考の幼児性への疑念が後を絶たない。彼はビジネス畑出身の大統領だけあって交渉のやり方は百戦錬磨だが、言動と行動における覚悟のなさにはがっかりさせられる。2020年も2019年同様不祥事のオンパレードというのがおおむね妥当と言えるだろうか。金正恩氏とトランプ氏が幾度も重ねた会談が無になる可能性が高まっている。トランプ氏は元々実業家であり、何度となく法的な破産適用を繰り返し生き延びてきた強みが、ウクライナ問題や弾劾裁判などの状況には動じない姿勢を生み出している。トランプ氏は果たして大統領の報酬を投げ捨ててでもその権力に君臨する価値を彼は見いだしたのだろうか。ブッシュ前大統領は年間80万ドル(約一億円)もの年金を享受している。オバマ前大統領は年20万ドル(2400万円、間接経費混みで40万ドル)もの年金生活を送っている。トランプ氏はお金にはこだわらないと言っているが、心の中では現役時代は無報酬なのだから8年務めたらブッシュ前大統領並の年金は請求するに違いない。彼の頭の中は交渉・駆け引きが蔓延し、物事の交渉の結果にはこだわらないようにも見えるが、これが、交渉相手にとってはものすごいフラストレーションになっている。米朝の直接的な会談や思惑は結局無益になる可能性はなくはない。策士は策に溺れることは歴史が物語っている。2020東京五輪の開閉会式の演出担当の電通のトップが不祥事で辞任に追い込まれた。また、電通かと思う人は多いと思うが、海外からみれは電通は無名に近く、裏金問題や盗作関係などの問題続出の広告会社という立ち位置にいる。ひとつの広告会社が五輪の利権を一手に担うというのは問題だが、国内ではわかっていながら誰も諫言できないのは由々しき問題だ。2020五輪音頭の曲を知る人はあまりいないだろう感じるのは自分だけだろうか。1964年の三波春夫さんの歌をそのまま使っている。悪いとは言わないが、知らないうちにこそこそと決めてしまうというのは如何なものか。開会式のプロデューサーいない五輪のイメージはどうみても浮かんでは来ない。どうするんだろう。これはどう見ても、五輪組織委員会側の責任だ。

 


<第十九章:その二>


 世界陸連とJOCは2020東京五輪の招致活動の頃からの深い因縁でもあるのだろうか。ドバイでの世界陸上の酷暑による選手への悪影響があった。そのため2020東京五輪のマラソン競歩の開催地変更となったわけだが、そもそもドバイでの世界陸上開催には高いリスクがあった。今度は厚底シューズが補助器具での不公平感のため使用中止かと言う報道があった。マラソン競歩の開催地変更と厚底シューズ中止問題はどれも世界陸連からの申し出が起因していると言われている。IOCバッハ会長はセバスチャン・コー世界陸連会長の言われるがままにあるらしい。セバスチャン・コー氏は元陸上中距離で金メダルを獲得し幾度も世界記録を出している。イギリスでは男爵の称号ももらい貴族としての議員にもなっている実力者でもあり、その発言力は大きい。将来のIOC会長にもなれる勢いがある。元世界陸連会長のディアク氏は収賄問題で、フランスの裁判にかかっていて、その息子は逃亡中。2020東京五輪の裏金問題でのキーマンとなっている彼に招致での成功報酬ととられかねない行為を竹田前JOC会長が行った。その件についてもフランス検察は捜査中で、竹田氏は日本国外には出られないので目下幽閉中といっていい。そういうわけで、世界陸連の発言力に対して日本陸連JOCは打つ手が全くないのである。2020年大阪国際マラソンで、松田選手が二時間21分47秒で優勝し、三人目の代表に名乗りを上げた。2019年9月のMGCでは二時間29分51秒の4位で、今回はなんと8分の記録更新での快挙だ。次の名古屋ウイメンズマラソンで、この記録が抜かれなければ松田さんは晴れて代表の仲間入りとなる。びっくりしたのは、彼女がはいていたシューズは厚底ではなかった。パラリンピックでも身障者への補助器具が認められているが、健常者同様、使用に際しての有利・公平性を最大限注視をしていかなければならないだろう。そう考えると厚底シューズの使用問題はそう簡単に結論がでることにはならないだろうと考えている。IOCは世界陸連に歩調を合わせないでほしいし、結局認めざるを得ないんじゃないかとも思っている。
 中国でのコロナウイルスの猛威で、即渡中国からの海外渡航禁止命令という非常事態となった。SARSの実に10倍以上もの感染規模ということから見ると死亡者は5000人規模になると予想されている。中国当局も打つ手がなく深刻な状況にある。あと半年か一年は拡大の一途かもしれない。2020東京五輪開催中止という事態になる可能性は排除できない。第二のペストウイルスになる可能性はある。