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仁科広嗣の「新歴史の研究」 ●THE NEW HISTORY EYES●

仁科広嗣の「THE NEW HISTORY EYES」は人類の史書を後世に残すミッションを帯びており、新しい視点での歴史の検証を追究していきます。<潮流戯画手帖>

THE NEW HISTORY EYES...Vol.0029

THE NEW HISTORY EYES

Presented by hirotsugu nishina

 

Vol.0029…「コロナ禍での勇気ある2021五輪撤退と衰退する日本」

 

 

 2021年の東京五輪の開幕まで残すところ5ヶ月というところで、前東京五輪組織委員会会長の不適切発言から派生したポスト交代劇は密室での結果に終わった。現役の五輪担当大臣がその後を継ぎ、元五輪担当大臣が復活し、都知事・五輪組織委員長・五輪担当大臣が全て女性となった。IOCのバッハ会長も承諾はしたが、五輪開催の是非はパンデミックの勢いから見てもかなり厳しい。日本政府が海外からのワクチンをおこぼれで配給される悲しい状況は日本の衰退を的確に表しているとみて良いだろう。2020年にネアンデルタール人が6万年前に絶滅した背景に、ウイルスへの重症化を唱えた学者がいた。あくまで仮説だが、そのDNAを持った新人類(クロマニヨン)がアングロサクソンの末裔に長く住み着いているという。今度は軽症化する遺伝子も存在するという学者の仮説も表れているが、アジア人種の重症化率が少ない理由はどこにあるのか究明する必要はある。商業化を急ぐワクチン供給会社に歩調をあわせ過ぎる学者の発言も検証することは大事だろう。日本のワクチン外交は今後悲惨を伴う結果になることは目に見えている。国産のワクチン開発に資金を投じてこなかったツケが回っている。それが海外からのワクチンのおこぼれちょうだい外交になるしか手はなかった大きな原因だ。

 1984年のロサンゼルス大会から五輪の商業化に拍車がかあり今日まで至っているわけだが、例えば米国NBAのドリームチームの選手が参加して金メダルを取り、日本プロ野球の選手チームがメダルを取るとすると、アマチュアリズムが根底にあった五輪の基本的理念が崩壊するのは当然といえる。スポーツマーケティングという言葉を聞いて久しいが、余りにも商業主義や利権に群がりすぎたIOCにも問題がある。2020東京五輪のプレゼン通りにロードマップを歩まなかった日本にも重大な責任がある。あまり言いたくはないが、コロナ禍での五輪強行開催はおそらく近い将来「殺人的五輪」と称される可能性はあるかもしれない。勇気ある撤退も視野に入れておくべきだ。

 

 習近平率いる中国は未だに世界から途上国待遇を受けながら、地球の隅々にまで支配する力を米国より保持するのは時間の問題だ。第二次大戦後、日本はドイツやイタリアとともに、国際連合の敵国扱いを現在でも受けていることを肝に銘じるべきだろう。ドイツの場合は、ナチス政権の国体を解体ししばらくの間ベルリンの壁で袂を分け合って、その後壁は取り除かれ、国際社会からも東西ドイツの統一を国連の監視の下成し遂げたが、日本の場合、戦前の天皇専制君主という国体は無くなったが、象徴としてのポジションは死守した。日本国憲法は事実上天皇家を基本とした国体を維持している。天皇家には政治的権限はないけれども内閣総理大臣の任命やそのほかでも国会には何らかの関わり合いがある。十数回にもおよぶ(一回だけではなかった)マッカーサー昭和天皇の会談は国体の維持と連合国側への配慮にあったと推測する。それをあえて批判するわけではないが、ドイツと比較すると明らかに日本は国際連合からの扱いが違うことに誰もが気づくべきだ。五輪にしてもワクチン外交にしても、その場しのぎというスタンスは幕末以来日本はちっとも変わっていない。唯一の被爆国でありながら核兵器禁止条約に署名拒否を続けているあいだは、日本はU.S.A.の第51州目となるにふさわしい州政府となりえるだろう。