仁科広嗣の「新歴史の研究」 ○THE NEW HISTORY EYES○

仁科広嗣の「THE NEW HISTORY EYES」は人類の史書を後世に残すミッションを帯びており、新しい視点での歴史の検証を追究していきます。

Behind the story 2020tokyo-20-7

<第二十章:その七>

 新型コロナウイルスの拡散が止まらない。Behind The Story 2020Tokyoの連載が進むにつれ日を追うごとに感染が拡大している。とくに、医療体制が整っていないアフリカ大陸の今後の感染の予測を見るとおよそ数千万人の感染者が出るとのことだ。2020年5月10日現在、全世界での感染者数は400万人を超え、死者は30万人を伺う勢いだ。そんななかでも、トランプ大統領コロナウイルスの感染拡大と犠牲者に目をつむり、経済優先への志向に舵を取り始めた。自身の経営基盤においてももはやこれ以上停滞は認められないとふんだのだろうか。アメリカファースト、オウンファーストへの傾斜により、世界のリーダーとしての存在感も立ち消えになるのは時間の問題だ。彼自身副業での収入があるので、大統領としての報酬は一ドルとしているようだが、自分の台所に火がついたらそうも言ってられなくなるだろう。オバマ前大統領はトランプ氏の政を批判しているが、的を得ているようにも思える。まだ若いので再度大統領選に復帰してもいいくらいだ。IOCのコーツ氏が2021年の東京五輪は再延期のプランは存在しないと表明した。一見是が非でも、IOCに開催の覚悟があるのかと思わせるものだ。しかし、コロナウイルスの終息時期やワクチンの是非、大会経費の負担増大を頭に入れるなら、IOCは延期しないという裏読みもあながち的外れとは言えない。IOCは開催中止ならほとんど保険で経費の心配はいらないと思っているに違いないと見るべきだ。1980年のロス五輪あたりからIOCの金権体質が顕著になり、クーベルタン氏の理念とはあまりにかけ離れた組織になった。プロのバスケット選手や野球・テニス・ボクシング・レスリングなどの世界からもどんどん参加が許可され、五輪本来のアマチュアリズムがないがしろにされてきたのは事実だ。五輪誘致合戦にしても裏金汚職が公然と許されているのは悲しむべき事だ。それに今後IOCと開催当事国の日本との言い争いになるのは目にみえているし、世界のアスリートだってみな身の安全を優先するに決まっている。来年いっぱいまでにはワクチンが出そろうという予測をアテにすると、2021年の東京五輪開催は完全に中止(再延期はない)という方向に行き着くだろうと思っている。今は五輪開催うんぬんどころではないのかもしれない。欧州のルネッサンス時代に「新大陸発見」というのは誰でも知ってはいるが、そもそも新大陸なるものにはれっきとした先住民(ネイティブ)が誇りを持って納めていた所有地で、大陸発見と言う概念は、アングロサクソン人が都合良く支配的欲望のもとで培われたものだといえる。そういう意味で昨今の出来事は、およそ500年以上も続いた大航海時代(教科書的には過去のものだが)が終焉し、新たな歴史の転換期を私たちは体現しているのだと認識せずにはいられない。