<道満丸景虎と小姓の戯言0271>episode271,season3
(天正戦国小姓の令和見聞録)
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春日山城、鳴海幕府(開府1587年)
お屋形様:上杉道満丸景虎
見聞録及び戯言検め:小姓 仁科源太
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◆天正四百五十二年 十一月参日
「石破殿の緊急リリーフ役を占う。私観、首班指名はこの人だ!」
岸田殿の後釜総裁選挙で大方の予想に反して石破殿が選ばれた。裏金問題で端をほっした与党過半数割れは深刻な状況となっておる。野党の少数党などに媚を売らなければ陣地に来てもらうのは難しかろう。さりとて、令和幕府の切り盛りに口を出されては与党第一党の面目が立たぬ。当選議員がすべて揃う総会で首班が決まると思うが、順当に石破殿と決まるとは思えぬのじゃ。裏金問題や過半数割れの引責を問われるのは必定でござる。岸田殿の跡継ぎが決まったというのにこの有り様じゃ。野党が大連立して結集すれば自民党や公明党は野に下る。二千二十五年の参議院改選まではどちら側が主導権を得たにせよ不安定な政権となるのは目に見えてござる。野党大連合が政権をとったとしても参議院では自民・公明で過半数を占めておる。それ故、衆議院で法案が可決しても参議院で否決されるのがおちでござる。少数与党で政権を維持しても衆議院で法案は可決されず、内閣不信任案で内閣総辞職・総選挙ということになる。現与党側が野党の一部を巻き込めば事実上の連立となる(パーシャルでも閣外でもおなじ)。有権者はそのような厳しい目で見ておるゆえ、今度の参議院改選でも過半数割れの可能性が大きい。それではどうしたらよいか、全ては現政権のお屋形の首をすげ替えることで身内の反発を和らげ、与党側の受けも悪くないという人物がよろしゅうござる。総裁選での弐番手高市殿、三番手小泉殿ではもはや深傷を負っておる故難しかろう。旧岸田派におった林殿は現在官房長官を担ってはおるが救急的なリリーフ役で職務を果たせる器にござる。それであと半年我慢を貫けばなんとかなるやもしれぬが、拙者はその先は全くわからぬ。少数与党側は野党側の政策ごとでの同意をえながら政権を維持していくしか道はござらぬ。紙の保険証廃止延期法案や103万円、夫婦別姓など両者は良き方向に行くよう十分話し合うべきでござる。国家公務員のマイナ保険証の利用率は十三%ほどで、国民全体での利用率を下回っておる状況では、十二月上旬において紙の保険証廃止反対の世論が大きくなることは避けられないことから、過半数割れした与党は野党の廃止反対法案に前向きに検討すべきでござる。そうでもしなければ、総選挙での民意は全く反映されないことになる。保険証の扱いは医療関係では混乱しておる。役人が百%近くのマイナ保険症の利用率でなければ領民に強制すべきではない。あくまでカードの利用が任意であることをもっと明確にし、IT業界の利権を与することなく、与党側は鋭意事を進めるべきでござる。野党は与党と誠意を持って手を尽くさなければ政権担当どころではない。夏の参議院改選では国民からソッポをむかれ未来永劫政権を担う資格はなくなる。与党側でも新たに首班指名を獲得したら真摯に紙の保険証廃止延期に動くべきでござる。国民民主の103万円の壁が178万円までになると、高所得者層ほど恩恵を受けることになる故、経済格差・不公平税制の問題が浮き彫りになるのは目に見えてござる。
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