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THE NEW HISTORY EYES
Presented by hirotsugu nishina
Vol.0010…「風雲永田城、菅新総理が一年間職務を遂行する決定的な理由」
安倍首相が辞任を表明したとたん、総裁選への意欲をもつ候補がゾロゾロと出始めてはいるが、時期的には平時ではなく緊急時であることから、両院議員と部分的な党員代表でのフルスペックではない総裁選になりそうだ。総選挙後や改選時期でのことなら物理的に余裕があるので、本来の党員の意向をすべてくみ入れるやり方が普通ではある。しかし、緊急性とコロナ渦と経済再生への期待を背負わねばならなかでの総裁選には、平時ではない対処の仕方は世論も後押しをするに違いない。総裁選では人の器量や普段の人徳が問われることになるが、権力闘争では無視できない派閥の力関係が加わり、レースの行方はより難解となってくる。だからYouTubeやSNSでは予想が外れるのが怖くて発信できない輩が多くなっている。もちろん、私論の見解で決めつけることはいくらでも可能だが、必ず予測が的中する術を持っていれば、覚悟を持って論じることができる。これはAIには絶対できないことだ。そういうAIに対する自信がなければ公言はできない。ここでは、新歴史の研究を進めている身から、大胆に次期総理を論じてみたい。
総選挙がいつになるかは分からないが、その時点でまた総理の立ち位置が変わってくるので、軽はずみには言えないが、おそらく、次期総理に選ばれるのは現菅官房長官だろう。平成の元号を当時発表したのは小渕官房長官だった。その後彼は総理になった。令和の元号を発表したのは菅官房長官だ。歴史は繰り返される。官房長官が総理への最短距離と言われる所以だ。安倍晋三氏は生まれたときから七光りの環境で総理の職に就いたが、菅氏は彼とは真逆の道のりでたたき上げの総理と謳われる可能性は高い。農家の長男・高校卒業後勘当されて集団就職で上京、数年間民間会社に勤務後大学で学ぶ。この道程は私と同じなのでより菅氏には親近感が湧いてくる。地方議員十数年務める。それから50代を前に国会議員になった。要するに苦労人でたたき上げの人生だから、意志と信念は相当固いものがあるとみる。安倍総理の後継には岸田氏が有力候補だったが、コロナ渦での対応に世論の批判があった。世論の高まりで10万円の一律支給になるまでは、30万円の限定支給にこだわっていた。そういう些細な物事にしても荒削りな面があるということは、大事も成し得ないことにたどり着く。人望も人が言うほどあるわけではなく、物事に流される器量は総理になるには厳しい評価が出てくるのは仕方がない。派閥力学的にも支持を広げるのは難しそうだ。もう一人の石破氏は地方の党員ではかなりの人気で、前回の総裁選では地方党員の支持が安倍氏を上回り、僅差で敗北した経緯がある。自民党を一度離党したせいか、国会議員の支持が広がらない。両院議員総会を中心に行う総裁選は石破氏にとってはまさに致命的な状況となる。細田派や二階派は菅氏への支持にまわるだろう。総裁選がフルスペックになっても、菅氏優勢の状況は変わらない。