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1587<道満丸景虎と小姓の戯言>(天正戦国小姓の令和見聞録)HB

人類の歴史を戦国の小姓の視点で深く追究していきます。

「天正四百五十二年地球に棲息する領民たちへの戯言」

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春日山城、鳴海幕

お屋形様:上杉道満丸景虎

見聞録検め:小姓

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天正四百五十二年 弐月十五日

 

天正四百五十二年地球に棲息する領民たちへの戯言」

 お屋形様はこれまで令和時代の惨状をくまなく見参致していたのでござるが、近々中にも天正戦国の世に戻られると仰せでござる。拙者はこの時代の見張り役として今しばらくは留まるよう下知をされたので赦されよ。以下お屋形様の聖旨でござる。

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天正四百五十二年地球に棲息する領民たちへの戯言

(・春日山城城主 上杉道満丸景虎・)

 

 令和における其方たちの生き様をしかと見参せることができて嬉しく思った次第でござる。小姓の仁科にはいま暫くの間令和の時代に留め置くのでどんな事でもよい、気軽に話されよ。

 此方が軒猿から聞くところによれば、失われた三十年のツケが至る所で顕著になり、国力の目安ともなる日の本のGDPがどんどん下降し続けておるというではないか。これは一体どういうことでござろうか。以前は亜米利加に次ぐ世界第二位の経済規模でござったが、共産圏の中国に追い抜かれ、独逸にも抜かれ二千二十六年には印度にまで追い抜かれるという事態になっておる。いまさら驚くことはなかろうが。それもこれも、敗戦国の国体が戦前と変わらぬ上、不利な講和を結んでしまったツケが回ってきただけのことじゃ。運悪くナチ政権を体現した独逸の領民は日の本とは逆に戦後の国体を解体することから始まった。二十一世になりメルケル首相の時代に100年越しでヴェルサイユ条約での賠償金を完済したことでもわかるように、敗戦時の国体から解き放たれて領民の主権国家という完全独立の形を得ておる。在独米軍は未だに数万人規模でござる。敗戦国としての爪痕は独逸・伊太利亜とともに日の本は国連でも敵国条項から外されてはおらぬ。遅すぎるかもしれぬが、新たな新国際連合というよりも地球連合という名称に変えねばなるまい。イスラエルユダヤ国家のパレスチナガザ地区へのジェノサイド攻撃が世界の民からの反感と失望をかっておる。由々しきことでではないか。今の国際連合では何も止めることは出来ぬ。亜米利加とイスラエルの暴走が文明破壊の加速度を早めておる。戦前の連合国側で構築された国際連合には何も期待はできぬ。寄せ集めとはそういうものじゃ。ウクライナはいつまでも武力でしか解決出来ないと申しておるが、何故プーチン氏と対話しようとせぬのか合点が行かぬ。武器支援を未来永劫(?)支援する方もそのうち共倒れとなる公算が大きくなるはずじゃ。日の本の鉄鋼企業が亜米利加の大手鉄鋼会社を買収するにあたり、バイデン殿とトランプ殿が大統領選挙の政争の具にしておる。政治的な思惑で買収が反故にされるとかつてのスーパー301号条項で涙を呑んだトロンOSの撤退と酷似する構図になる。不公正貿易国に対する徹底した交渉と制裁に特化したその法律は今でも効力を発揮するらしいではないか。それを守らないと大幅な関税を課され幾多の嫌がらせがあるかもしれぬ。そうまでして買収が出来なくなり相手の都合で違約金を支払わなければならぬのにはどうしても合点が行かぬのでござる。どの程度の魅力ある鉄鋼企業なのかは此方には理解できぬ。一番良いのは米国債を全て売り払うことじゃて。さすれば世界恐慌の引き金となりNYのダウ・ジョーンズ株の平均値は限界値までさがる。そういうトランプ流の恫喝的な交渉術も必要じゃ。戦国の世でもやられっぱなしはNGでござれば。いつの世でも己の足下を見られては戦には勝てぬ。令和の幕府にはそういう覚悟がござらぬ。武士の魂を忘れたのか。

 同盟国でも信用しようとしない亜米利加の本性が露呈されても誰もその軍事力の下では従うしかないのであろうか。それにしても、無理して日の本が亜米利加の鉄鋼会社を買収しなければ生存できないかもしれないという状況も問題ではござるが。

 日の本の令和幕府ではもはやレームダックに陥っておる。何十年も裏金ルートを利用しておきながら、領民には確定申告やインボイス制度なる悪法を押しつけ為政者どもは権力を謳歌し乱用しておる。大企業には多額の消費税の還付金を与え、消費税が上がれば上がるほど還付金が増えるという、領民からはステルス還付金と言われておる。消費税などなくして特別会計と一般会計を合算して公表し、ガラス張りの政を行うべきでござる。日本国憲法は戦後の新たな国体の礎となるはずではあった。確かに象徴天皇というお立場ではござるが,国事行為を議会に委任している形をとっていると言うことは戦前のある意味での天皇制を保持していることになる。憲法の条文を見れば分かることじゃ。国事行為が形式的・儀式的に国会に委任するということは国政にも間接的に関わるということでもある。早く言えば、戦前の国体の体制が形だけ変わったということじゃ。マッカーサーの補佐役のホイットニー殿が日本国憲法の草案に深く関わり、戦後まもない時期に昭和天皇の所信を記した機密文書が解除されたのは記憶に新しい。憲法の条文を其方らは日頃から読んでおいたほうが良い。矛盾点が確かに多く存在しておることは確かでござる。日の本の再興の解決策はいくらでもござる。

 歴史というのは史実が全て正しいと思うてはならぬ。後世に残すとなれば末代まで事が及ぶので、全ての歴史の書状にはなんらかの思惑が内在しないとも限らぬ。此方とて憲政殿に連れられて春日山城への和議の道すがら殺害されたと、歴史書ではそう記されておるが真実は闇の中でござる。此方は政のことしか頭に入らぬが、世の動き全般にも眼を通さねばならぬ。お屋形というのは真に孤独な身でござる。さすれば、この毘沙門天の化身なれど、貴人や其方との戯言で均衡をとらねばならぬので、今後ともよろしくお願い申しあげる。

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