<道満丸景虎と小姓の戯言0242>episode242,season3
(天正戦国小姓の令和見聞録)
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お屋形様:上杉道満丸景虎
見聞録及び戯言検め:小姓 仁科源太
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◆天正四百五十二年 八月七日
「敗軍の将兵を語らずの教訓忘却症候群」
令和時代のフランス帝国パリでは古代オリンピアの続きを催しておるようじゃ。かの東京江戸五輪ではコロナ禍でのホームアドバンテージで金メダルが二十七個、メダル総数が五十八個にも及んだのをそなた達の記憶に残っておると存ずるが、コロナ禍での開催はアウェイのアスリートにとっては日の本のアスリートに比べて、調整不良や体調管理での不公平感が否めなかった。日の本のアスリートがパリでメダルラッシュとメディアが煽ってはいるが、メダル総数では大幅に東京江戸開催時には遠く及ばないことは明白でござる。日の本の女武者柔道家は東京江戸五輪では金メダルを取り、無敵を誇ってはおったが決戦に赴く途中で試合に負けておった。まさに、戦国の世でも勝負は時の運でござる。力関係が拮抗しておるときは互いに勝敗の有無は命に関わるゆえ負けた時の覚悟と勝った時の兜の尾の締め方の心得も意識せねばならぬ。勝負ごとでは負けた時の態度が品格の度量を表すのが普通でござる。負けたからと言って泣きわめいたり、暴れまくるのは武道家としての品格が疑われるのは致し方ござらぬ。これを周りでは誹謗中傷と受け止めるかもしれぬが、そうではござらぬ。負けたあとの足元を見られぬ技が必要なのは次に勝つための布石と心得よ。戦国の世では当たり前の事じゃて。敗軍の将は兵法を語らず。負けたら即座にまたの機会でリベンジするために精進するべきでござる。
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