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仁科広嗣の「新歴史の研究」 ●THE NEW HISTORY EYES●

仁科広嗣の「THE NEW HISTORY EYES」は人類の史書を後世に残すミッションを帯びており、新しい視点での歴史の検証を追究していきます。<潮流戯画手帖>

「2019年参議院選挙の潮流を吟味する」

 年金2000万円問題や金融庁の報告書のもみ消し、不公平税制、消費税増税の是非、担当政権の内外における姿勢のあり方、不安を煽る政府官邸のあり方、弱者や困窮者への配慮のなさ、東日本震災や全国の自然災害で非難された方々への救済の粗野など難題続きの状況での参議院改選選挙のまっただ中だが、公職選挙法の抵触しない範囲であえて、公平無私の評論を述べることとする。

 2008年のリーマンショック時で、民主党指名選挙で本命のヒラリー候補を破りオバマが立候補することになった。結果は共和党マケインを大差で破り、黒人初の米国大統領となった。上院議員時代は泡沫候補だったが、あれよあれよいう間に大統領になってしまった。幾多の選挙では既存の候補が有利に見えるけれども、時代を反映した世論の動向は大きな影響を与えるものだ。オバマ大統領は「核なき世界」という演説だけでノーベル平和賞を受賞したが、いま考えるとそれは間違った選考と考えるべきだろうと思っている。なぜなら、実績もないのに論文や演説だけで評価すること自体、不自然な気がしたからだ。政治家はやはり実績が大事であり、歴史に残る偉業をなしえてこそその価値に値することは言わずものがなである。オバマ政権二期八年はいささか長過ぎた。世界の指導者的役割が立ち位置の米国の大統領らしからぬ立ち振る舞いで、真偽は不明ながらビン・ラディン殺害のことだけが記憶に残っている。核なき世界を唱えながら、2015年に自国では新たな核開発予算を今後30年で120兆円を組む姿勢は、矛盾に満ちたものとなった。2016年トランプ氏がヒラリー候補を破り、現在に至ってはいるが、民主党共和党も利害は一致しているので日本としては気にする必要はない。だからといって、日本のトップリーダーが、アイデンティティのない施策をしてもいいと言うわけにはいかない。安倍氏はそこを完全に取り間違えた前例を作ってしまった。個人的な趣味(ゴルフ)と真剣な外交交渉は全く違うものだ。担当政権には日本のリーダーを担う人材がいないというが、実は全くの逆で、いくらでもいることを忘れていけない。以前は小泉信次郎氏を未来の総理候補と期待をしていたが、いまでは保身と組織への帰属意識と初心の忘却が彼の致命的な欠陥と表れている。自民党をぶっ潰すと彼の父は言い放ったが、実は自分の派閥以外はぶっ潰すというレベルでしかなかったことをわすれてはいけない。進次郎氏には若い頃の安倍晋三氏によく似ていると、田中真紀子さんはいっていた。おそらくそうなる可能性は高いだろう。自由民主党は前政権の決められない民主党を解散に追い込み、権力を奪還したが、都合よく勝手に決める政権になってしまった。金融庁の2000万円不足報告書の取り扱いに難をしめし、なかったこととすると言い出した。併せて、厚生労働省の年金財政診断の公表を参議院選挙後までしないという荒技にでてしまっている。国民の大半は、老後の年金問題で頭がいっぱいだろうと思う。基本的に無党派層である自分の人生設計にも大きな不安が増大している。共産党の小池議員の国会での安倍総理とのやりとりの動画が500万回再生となっている。日頃は共産党とは縁がないが、今回に限ってお仕置きとして一考と考える自民党支持者は多いだろうと予測する。公明党はいつもの歯切れがない。自民党の脇役である限り権力の側にたつことができる。それが彼らの本来の使命とは思えないが。立憲民主党は、国民民主党とともに、小池の乱で、行き場の失った議員たちの破れかぶれの党の立ち上げという経緯を忘れてはいけない。そういう意味では、小池百合子氏は旧民主党を解体した功労者として、二階氏の信認はいまでも厚い。だから、有権者の目は、反担当政権にあるが、どこに投票すればいいか迷っているはずだ。山本太郎率いる令和新撰組が今回の台風の目になりそうだ。特別枠に二人を優先的に擁立させ、山本氏は有利な選挙区から出ずに比例で出るという。常識的には落選もあり得るだろうが、4000万無党派層の心は彼に傾きつつある。選挙の結果はわからないが、無名だった2008年のオバマのような存在になるか見物である。