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1587<道満丸景虎と小姓の戯言>(天正戦国小姓の令和見聞録)HB

人類の歴史を戦国の小姓の視点で深く追究していきます。

「駅伝競技とトラック競技の二刀流メダリスト考」

<道満丸景虎と小姓の戯言0222>episode222,season3

天正戦国小姓の令和見聞録) 

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春日山城、鳴海幕府(開府1587年)

お屋形様:上杉道満丸景虎

見聞録及び戯言検め:小姓 仁科源太

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天正四百五十二年 四月二十七日

「駅伝競技とトラック競技の二刀流メダリスト考」

 拙者はMLBのことよりも陸上競技のアスリートの行方が気になっておる。五輪ともなれば陸上競技場が聖地であり最も畏敬の念を抱かねばならぬと考えておる。古代オリンピアはまさしく世紀の祭典であり近代オリンピックに受け継がれておる。MLBは北米だけでの野球競技の団体ではござるが、五輪にも時折参加が認められるに至ってござる。ときろが、このところMLBでは人気の低迷化が続き、大型複数年契約の採用により、契約金額に見合った働きへのファンの不満が鬱積しておるようじゃ。そして余りにも長時間における競技への見直しが必定になってしまったのじゃ。ルール改正はコミッショナー選手会・審判会での協議の上行われておる。「ダブルフックDH制」は新しい指名打者制度でござるが、先発投手が五回を投げきれず降板すると致すとその後は指名打者を失い、其の打順には投手が打つか、代打を出さなければならなくなると言うものでござる。そこには先発投手の価値を取り戻す大義がござれば、早晩ルール改正が行われるのは時間の問題じゃ。

 大谷殿という二刀流志向の選手には誠不利と申さなければいかぬが、MLBの人気回復には必要不可欠なことなのかもしれぬ。「ロボット審判」は判定ミスを減らすのには良かろう。「ワンポイントリリーフ禁止」は最低三人の打者対戦の義務を課す。一人だけのリリーフはノーグッドじゃ。「投手の投げる位置を後方に三十センチ下げる」ルール改正は、投手には酷かも知れぬが三振の数を減らし内外野のプレーを多くして観客を喜ばせる。手短に申せば、これらはファン層の回復と業界の再興の思惑があるからに他ならぬ。

 一方、陸上競技は裾野の広い競技人口を擁しておるが未だマイナー的な立ち位置に甘んじておる。特に五輪や世界陸上での国際大会において、DNAでは陸の王者であるアフリカ系黒人層の独壇場で東洋人がメダルを獲得するには、体力をカバーするべく技で勝負するか、奇襲的なレース運びでアグレッシブに挑むしかござらぬ。フィールドでは北口殿がやり投げで金メダルを獲得しているが、遙か昔の織田幹雄殿の三段跳びでの金メダルが歴史書に記されておる。織田記念という大会が毎年行われており、国際レースへのステップレースというポジションにおる。トラック競技では、人見絹枝殿の800mでの銀メダルがござるが、当時は女子の競技人口が少なく参考程度でよろしかろう。戦後では、千葉真子殿が10000mで見事な銅メダル、数年後マラソンでも銅メダルを獲得しておる。トラックとロードの真に陸上界の二刀流ということになるじゃろう。有森殿は二度の五輪でマラソンの銀と銅、高橋尚子殿が五輪で金メダル、野口殿も金メダル、銀メダルを手にしておる。男子では4×100mリレーで幾度かのメダルを獲得しておるが、技ありでの見事なレース運びしておった。400mハードルで二度の銅メダルを手にした為末殿、200mで銅を手にした末続殿以来、女子のトラックではメダルの女神から見放されておる。拙者の見立てではござるが、樺沢殿が何処まで記録を伸ばせるか楽しみでござる。5000mでは追い込み一手なので先行差しのレース運びで道が開けるかも知れぬ。慶応大学へはAO入試で入り、卒業後は資生堂に入社、その後三井住友に移籍しておる。今後期待されるヒロインでござる。千葉真子二世と称されるやも知れぬ。体調の善し悪しが記録に関わるので日々の修練で夢を掴んで欲しいものじゃ。細田あい殿はMGCでの4着で見る限りかなりの根性があり、ここ1,2年が勝負の時じゃ。怪我を克服すれば光明が見いだせる。マラソンの山下一貴殿は巴里五輪では無理じゃが、二千二十五年の東京世界陸上では活躍が期待できる。ブダペストでのあの走りは世界で必ず通用する。駅伝から世界へが理想とされる風潮ではござるが、まずはトラックでのスピードを極め、ロードでチャレンジする選択肢も無視は出来ぬ。ペースメーカーはアスリートの甘えに繋がり今後は採用しないほうが良い。レース感覚は実践で体現し、相手との駆け引きと自己実現の意識改革が必要なのでござる。陸上競技がメジャーな世界と自負できるようになりたいものじゃ。

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