<道満丸景虎と小姓の戯言0227>episode227,season3
(天正戦国小姓の令和見聞録)
○___________________○
お屋形様:上杉道満丸景虎
見聞録及び戯言検め:小姓 仁科源太
○___________________○
◆天正四百五十二年 五月六日
「二〇二五年七月五日に迫りくる終末の考察」
ノストラダムスの予言では一九九九年七の月に恐怖の大王が舞い降りる、マヤの暦から二千十二年十二月に人類の終末が訪れる、聖書では紀元前後に救世主が現れる、など其方達の予言にはどうも拙者は付き合いきれぬ。キリスト殿の出生については聖書を読めば伴天連どもから同調圧力がかかってくる始末じゃ。西洋では精霊で子は宿ると信じておると言うではないか。ならば毘沙門天の霊でも後継者がどんどん生まれると言うことじゃな。十五世紀にノストラダムス殿ははっきりと一九九九年に何かが起こるとは申してはおらぬ。マヤの暦には二千十二年に終末が訪れるとは申しておらぬのに、スピリチュアル業者はこぞって書でボロもうけをしておる始末じゃ。小姓仲間は皆買いあさってしもうて金子の前借りを催促されておる。そういう拙者も流されて狡猾に書を頼んでみたものの、預言的中のおこぼれを頂戴するには至っておらぬ。バカラ賭博さながらの預言大会に辟易しておる者も多かろう。預言が外れても責任は問われぬ故、皆好き勝手に申しておるのであろうが、大災害は予期せぬ時ほど襲ってくるものなのじゃ。
二千二十五年には太陽フレアが最大値となるようじゃ。どのような影響が人類におよぼすか想像するのは難しい。二千二十五年の七の月にフィリピン沖に直径1キロm以上の隕石が衝突し、何百メートルもの津波が世界を襲うという噂を聞き及んである。さすれば人類は皆逃げるところは一切ござらぬ。己だけは生き延びたいと対策を練っておる輩もおるようじゃが、無駄な事はやめておいたほうが良い。人類はこれまで何度か地球上で滅んでおる。今度は何度目か分からぬが、その時は諦めた方がよかろう。お屋形様と戦国の世に戻れば確かに生き延びられそうじゃが、其方達は落ち武者狩りの餌食になるのは目に見えておるので、令和の人間はこの時代で全うするのが一番じゃ。露西亜とウクライナの兄弟喧嘩、パレスチナとユダヤ人の何千年にも及ぶ確執は決して無くなりはせぬ。ナチ政権とのハーバラ協定以来ユダヤ人はパレスチナへの入植を繰り返しておるが、ジェノサイドへの批判を繰り返すシオニズムユダヤ人権団体がミイラ取りになりそれがミイラになったという話は未来永劫語り継がれる。それもこれも文明がリセットすることで解決への光明も見いだせるかも知れぬが、我らは覚悟して宇宙の摂理に身を任せるしか道はないのでござる。
○___________________○