<戦国小姓の令和見聞録0110>
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お屋形様:上杉道満丸景虎
見聞録検め:小姓
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◆天正四百五十一年 十月五日
「戦国令和対応、他言無用の最強のリストラ防衛術十六章」
天正の戦国の世でも戦に負ければ足軽は即刻首になり、落ち武者狩りの餌食になる。令和の時代でも会社が倒産したら社員は路頭に迷い、再就職への道を選ばなくてはならぬ。企業のM&Aでも職場が整理や統合で辞めさせられる領民もさぞかし多いと見ておる。拙者も以前は他の武将の足軽ではあったが、世渡りの術を心得ておったのでなんとか、今のお屋形様に仕えることが出来たのじゃ。 一家の大黒柱が職を失うとなれば家族共々路頭に迷い、物貰いの生活を余儀なくされることであろう。それ故、役に立つかどうか分からぬが、悪魔のリストラ防衛策十六章をそなたらに捧げよう。
◆戦国令和対応、他言無用の最強のリストラ防衛術十六章
第一章:愛社精神は持たぬことじゃ。一人の大名の陣に仕えたとしても生涯生活の保障があるわけではござらぬ。殿への義は尽くすが、戦に負けたときの状況を常に考えておくべきでござる。ましてや独り身でないときは片時も心に隙をつくってはならぬ。
第二章:外部の人脈を優先するべし。うち仲間だけでの人脈だけでは心許ない。いざという時に支えてくれそうな人脈を何気なく築いておく事じゃ。外での人脈は必ずいつか役に立ってくるものでござる。
第三章:男なら女性を、女性なら男を味方につけることじゃ。
第四章:人事権や上司の個人情報を入手し弱みを握って置くことも大事じゃ。必ずいざというときに役に立ってくれるものでござる。
第五章:取引先と共同戦線をはるプロジェクトにはいつも名を連ねておくことが肝要じゃ。戦に負けたとしても誰かが必ず救ってくれる。拙者がその口でござった故、これは強く推す。
第六章:勤め先にコンサルタント会社が入ったとしたらその先はないと心得よ。リストラ要員にされたら地獄の底まで奴らは追ってくる。心してかかるのじゃ。
第七章:いつもネットやメディアでの投稿魔であると印象づけたほうが良かろう。リストラ側は世論に敏感でござる。炎上は彼らにとってはNGでござれば。
第八章:中途半端な派閥は避けられよ。一匹狼のほうが泳ぎやすいからでござる。
第九章:社内(陣中)でも皆敵と心得よ。内応する者を把握しておくことじゃ。
第十章:会社の相関図を常に頭に入れて置くが良い。
第十一章:大物との接点があるとつねに周りに匂わせることは重要でござる。
第十二章:社内外ではノミニュケーションを優先し、日頃から一目置かれるように徹するが良い。
第十三章:金銭トラブルがあっても黙秘をせよ。沈黙は金なりと良く申すではないか。
第十四章:日頃から人徳を磨き来たるべき時に備えよ。
第十五章:リストラされたら会社側には甚大な被害を生む風評を流すが良い。
第十六章:会社に見切りをつける潮時を常に意識せよ。弱みは絶対に露呈させてはならぬ。
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