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加地鳴海の天正戦国小姓の令和見聞録(hatena version)

人類の歴史を戦国の小姓の視点で深く追究していきます。

「日の本の仇討ち復活と同害報復刑導入論」

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春日山城、鳴海幕

お屋形様:上杉道満丸景虎

見聞録検め:小姓

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天正四百五十二年 壱月二十八日

 

「日の本の仇討ち復活と同害報復刑導入論」

 

 日の本は比較的治安の良い国という評価を得ておるようじゃが、このところおぞましい怨恨での殺人事件や無差別の傷害致死事件が多発しておるのを見過ごすわけにはいかぬ。世界的には死刑廃止論が横行しておるが、加害者への人権擁護も行き過ぎれば犯罪の多発にもつながり、連鎖的な無責任社会の幕開けとなるのは必定じゃ。芥川賞でAIを駆使した作品「東京都同情塔」は犯罪者を住まわせるためのタワーマンションうんぬんという話の様だが、被害者の為のタワーマンションという設定もありではと言う発想も浮かぶのじゃが、それだけ加害者の人権が守られているということなのでござろうか。江戸時代までは仇討ちは幕府から公認されておった。明治政府の時代に復讐禁止令が発令されたが、それからは仇討ちが御法度となっておる。公正な裁判が行われない場合は控訴して続けなければならないが、冤罪も多いと聞く。加害者への人権を守ろうとする動きは捨て置けぬ。被害者は泣き寝入りということになるではないか。死刑制度や同害報復刑は見せしめとしてなくてはならぬものでござる。

 同害報復刑とは被害者もしくはその家族が加害者に対して同じ報復措置を認めさせ社会への戒めとして行う刑の事ではござるが、例えば加害者が被害者を刺殺したとする。被害者の家族は加害者が生きていた場合同じように刺殺することを認めるという事になるのでござるが、加害者への刑は被害者の家族の納得のいくようにしなければならぬが、被害者側が加害者をなんらかの理由で赦す場合もあるようでござる。性的暴力で被害者を死なせた場合は、被害者の家族はそれと同じような罰で同害報復刑を処す権利を有する。セクシャルハラスメントパワーハラスメントで被害者側が名誉を毀損された場合、加害者側にも同じような恥辱を与えることが出来るというものじゃ。核の報復には核の報復の連鎖が止まらぬこともあろう。だから、相手が強く寄らば斬るぞという姿勢があっては手向かいなどできぬということじゃ。だからして、戦国の世では親戚の者を宿敵のところへ嫁がせるという政略もおこなわれた。さすれば半ば人質のような者がおれば、おいそれ攻めて滅ぼそうとする状況を作らせぬという互いの不戦心理が生まれるからでござる。現実にはそれでも人質もろとも滅ぼすことが多いと聞いておる。それが人間の本能というものじゃ。令和の時代でも何処の国を見てもそうでござる。人間は全く進化しておらぬということじゃな。

 「必殺~人」というドラマが人気を博しておるが、私刑で巨悪を葬るという気持ちは誰しもがもっておろう。拙者としては、死刑制度が無くなったら「仇討ち」は復活せねばなるまい。イスラムユダヤ教の教義には目には目を歯には歯をという掟がござる。同害報復刑は裁判所が被害者の意志を尊重して加害者との話し合いも同時に行われるといわれるが、刑の執行は被害者の判断次第ということになる。仇討ちと併用して被害にあった者と同害の罰を与える制度は良いかと思う。さすれば殺人や傷害事件や各種ハラスメントを起こす者も減ると思うのじゃ。

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